戦争の傷跡…映画「手紙は憶えている」を観た

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手紙は憶えている」(原題:REMEMBER)を観ました。
衝撃の結末に、人を狂わせる戦争の恐ろしさを改めて感じます。


主人公のゼヴは90歳の老人で、認知症。
妻を亡くしたばかりですが寝て起きるともう忘れて妻の名を呼んでしまうほどに、症状は進んでいます。

そんな彼に、同じ老人ホームに暮らす友人のマックスが語りかけます。
「憶えているか?妻が死んだらやり遂げると誓っていたことを」

家族を殺した兵士への復讐

ゼヴはもちろん憶えていませんが、マックスはそんなゼヴのためにそのことを書き記した詳細な手紙を書いてくれていました。
その手紙を読み思い出したゼヴは、すぐさま行動に出ます。

彼等はかつてナチスに迫害され、アウシュビッツ強制収容所に入れられていたユダヤ人。
家族を殺したナチスの兵士に復讐することこそが、絶対にやり遂げたいことだったのです。

高齢で思うように動けないにもかかわらず、ゼヴは強い思いを胸に絞り込んだ4人を1人1人訪ねてターゲットを探します。
途中何度も自分が何をしているのか分からなくなりますが、その度に手紙を読んで思い出し、体が不自由で動けないマックスに電話で状況を伝えながら復讐の旅を続けます。

消えない思い

彼等が果たそうとしているのは、70年以上前の復讐。
90歳になってまでやり遂げたいと思う、その思いの強さ。
戦争を経験していない私たちの想像を絶する悲しみが、怒りが、そこにはあるのでしょう。
まずそのことに胸を打たれました。

しかし、結末には衝撃の事実が待っています。
被害者はもちろん被害者ですが、戦争に関しては加害者にもまた被害者の側面がある。
こんな辛く悲しいことを背負う人生がひとつでも減って欲しい。
切実にそう思います。

そして復讐を果たした彼はどんな思いだったのか…
考えさせられる映画でした。

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